ヘッドフォンアンプ

オーディオ
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知人に「ヘッドフォンアンプはいいぞ~」と、話しをしたことがあります。すると、「ヘッドフォンアンプとはなんぞや?」との回答。「スマホなどの音源とヘッドフォンの間に入れるアンプだよ。迫力ある音を楽しめる!」と答えると、「普通にヘッドフォンで聞けるから必要ないでしょ! 邪魔になるし!!」と返されました。

ヘッドフォンアンプは、数千円から数万円するものまでさまざまなものが市販されていますが、ここは自作品で知人に「いいね!」と言わせたかった!

もともと新日本無線さんのMUSESシリーズに興味があったので、汎用OPアンプの使い方についてネットで調べてみましたが、初心者の私にはさっぱりわからず・・・
そんななか、「マスカット」さんのHPにたどり着きました。こちらには、各部品の意味、パラメータの設定など親切・丁寧に解説されており、初心者の私にもわかりやすく大変勉強になりました。

そして、なんとか使えるものができました(ほんとんど、マスカットさんの回路ですが・・・^^;)。ヘッドフォンからは、いままでわからなかった楽器の音が聴こえてきて感動したものです。せっかくなので、ここでご紹介したいと思います。といっても、初心者の作品です。まちがった部品の採用、接続などあるかもしれません。あくまでも参考に、自作に際しては自己責任でお願いします。

作った回路は、下の図のとおりです。マスカットさんのHPを参考に、ローブースト回路を入れてあります(C7とR13、C8とR14)。くわしくは、マスカットさんのHPをご覧ください。

回路図(水魚堂さんの回路図エディタBSch3Vを使って作成しました)

汎用OPアンプの多くには、電源にプラスマイナスの「両電源」が必要になります。プラスマイナスの電源を電池などの単電源でつくる方法にはいろいろありますが、ここでは抵抗(R3とR4)を使った分圧回路を使いました。コンデンサC5,C6,C7,C8には、フィルム系を使った方が良いみたいです。

配線図(uaubnさんのPasSを使って作成しました)

72mm×47mmのユニバーサル基板を使って作りました。試作品の一例です。
使っている部品は少し違いますが、試作として見過ごしてください。

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私の耳ではわかりませんでしたが、電解コンデンサにはオーディオ用のものを使った方が良いみたいです。抵抗は、許容誤差5%の安価なものを使っていますが、R1とR2、R3とR4など対になるものは、テスターで測定して同じ値のものを使った方がよいと思います。

今回、OPアンプには新日本無線さんのMUSES8820、MUSES8920、NJM4580DD、NJM2114DDを使って聴き比べてみました。どのICも、この回路で動きます(バイポーラとFETでは、回路定数が異なるかもしれませんが、強引に使っています)。

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各ICの詳しい評価は避けたいと思いますが、私が聴いた感想を少しだけ書きたいと思います。
MUSESシリーズは新日本無線さんのブランドで、最高峰のオーディオ用ICです。さすがに、澄んだ良い音がします!私は、8920の方が好きな音質でした。
NJM4580DDは汎用オーディオ用ICで、秋月電子通商さんで1個30円で購入できます。コストパフォーマンスは最高で、全体にバランスの取れた良い音質です。
NJM2114DDも高性能オーディオ用ICですが、残念ながら生産中止予定製品とのことです。こちらは、秋月電子通商さんで1個100円でまだ購入できます。私の印象としては、高音が少し強調された印象を持ちましたが、高音域の聴覚が落ちた初老の私の耳にはとても良い音として伝わりました。

音質には個人の好みもありますし、他にもたくさんのOPアンプがあります。OPアンプの比較をされているサイトもありますので気になったICを手に入れて、数千円の部品代の投資と、少しの手間で豊かな時間を手に入れるのはいかがでしょう?

知人には、タカチ電機工業さんのMXA型アルミモバイルケースに収めてプレゼントしました。電源は006P 9Vを使っています。評価は「いいね!」の言葉を頂き、当初の目標を達成できたみたいですが、もしかしたら気を使ってくれているのかもしれません!?

完成品! 右から、入力端子、スイッチ付きボリウム、出力端子です。

謝辞:マスカットさんのHPから、色々参考にさせていただきました。ありがとうございます。
マスカットさんのHPには、ヘッドフォンの他たくさんの電子工作が紹介されています。是非、訪れてみてください。

※秋月電子通商さんの価格は、2021年9月時点での価格です。

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