新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための方策の一つとして、「換気の悪い密閉空間」をつくらないために適切な換気が必要であると言われていますが、換気の悪い状態をどのように知り、どのタイミングで換気を行ったら良いのでしょう?
室内の空気環境は、その場にいる人の数、滞在時間、行動内容により変わってきます。適切な換気のタイミングを知るためには、人の呼気に含まれる二酸化炭素(CO2)濃度を室内で測り、概ね1000ppm以下の濃度を維持することが推奨されています。
CO2濃度を測る機器は、数多くのものが発売されており手軽に入手できるようになりましたが、単体で動作する機器では仕事に集中しているときなどCO2濃度の上昇に気付かないことも考えられます。そこで、対象となる部屋に設置した測定器の計測結果を無線伝送し、集中管理できるシステムをご提案いたします。
各部屋のCO2濃度はリアルタイムで管理者のPCに伝送され、基準値を超えた場合は換気が必要である旨のアラームが出ます。これにより、換気が必要なことを適切に伝えることができます。
管理を行う画面にはグラフ表示による経時変化、リアルタイムの現在値表示などご要望に合わせご提供致します。もちろん、各部屋に設置された測定器にも計測結果が表示され、同様にアラームも出力されます。オフィス環境にもよりますが、フロアー間のデータ伝送も可能で複数階の部屋のモニタリングにも対応できます。
CO2センサには、NDIR(Non Dispersive InfraRed:非分散型赤外)方式のものを採用しています。NDIR方式は、それぞれのガスが持つ特有の吸収波長領域を利用したガス濃度の計測方式です。二酸化炭素分子は赤外領域の4.26µmの波長を吸収するので、気体中を透過する赤外線量はそこに含まれる二酸化炭素の濃度に依存します。このため、二酸化炭素以外の物質の影響を受けにくく、正確な測定が可能となります。
仕様
〇計測器
・大きさ・重さ:W150mm × D45mm × H100mm(突起物を含まず) 約310g
(正面から見た大きさは、一般的なスマートフォンより少し大きいくらいです)
・電源:DC6V~12V(専用ACアダプタを使用:AC100V 0.3A)
・使用環境:-10~50℃ 著しい粉塵等がないこと
・二酸化炭素濃度:測定範囲 400~10,000ppm、±50ppm+5%読取値
・温度(※):-40~+85℃、±1℃
・湿度(※):0~100%、±3%
・気圧(※):300~1100hPa、±1hPa
・データ伝送:920MHz帯LPWA 10mW またはWiFi
・伝送距離:1km以内(920MHz帯LPWA:使用する環境により異なります)
※センサの種類はカスタマイズ可能です。ご依頼の際、お申し付けください。
〇受信機(WiFi環境で使用される場合は不要です。ただし、管理用PCにWiFi機能が必要です。)
・大きさ:W100mm × D70mm × H30mm(突起物を含まず) 約140g
・電源:USBから給電(PC側にUSB TypeAの接続口が必要)
・使用環境:-10~50℃ 著しい粉塵等がないこと
〇データ伝送(920MHz帯 LPWA)
・対応規格:920MHz帯特定小電力無線(ARIB STD-T108 準拠) 総務省技術適合基準取得済(※)
・周波数:920.6~923.4MHz、200kHzステップ 15チャンネルのうちの1チャンネルを使用
・送信出力:最大 10mW
・変調方式:FSK 1.25kbps
※無線局を使用するための資格、届出は不要です
計測項目、管理画面等の各種仕様に関しては、ご要望に合わせてカスタマイズ可能です。また、納期、価格については、システムの仕様により異なります。内容については、お気軽にご相談、お問合せください。